ここでは全国各地で開催されている競技大会をご紹介します。
ひとくちに大会といっても全国レベルの大会から地域の大会まで様々あります。そろばん技能を習得するうえにおいて競技大会は避けて通れないものであり、大会の経験を積むことはむしろ最短距離で最大効率を得られる最高のエッセンスといえるでしょう。
全日本珠算選手権大会 ★★★★★
全日本珠算選手権大会は、珠算競技の最高峰に位置する大会であり、毎年8月8日(パチパチの日)に開催されます。参加選手は全国津々浦々から、この日のために日々訓練を重ねて挑みます。ここで取った勲章は、大変栄誉なものであり、誰しもが憧れる存在になります。コロナ禍によって令和2年度大会は残念ながら中止となりましたが令和3年度大会は開催される予定です。
大会会場の国立京都国際会館の写真です。
大会当日は、この大きな会場が選手と観覧者で満席となります。
大会は全国珠算教育連盟の主催です。会場が熱気で包まれる日が待ち遠しいですね。
そろばんグランプリジャパン ★★★★☆
そろばんグランプリジャパンは、日本珠算連盟が主催する二大大会のうちのひとつです。全国大会として最も権威のあった国民珠算競技大会の後続大会として現在は兵庫県でおこなわれています。国民珠算競技大会は1996年を最後に終了しましたが、その後継大会として翌年の1997年より小学生も参加できる“そろばんグランプリジャパン”が開催されました。
グランプリジャパンの様子を写した一枚です。
そろばんグランプリジャパン開催も一時期大会を中止している期間がありましたが、2012年より名古屋市国際会議場で再開、翌年2013年~2018年までは兵庫県立文化体育館(現神戸常盤アリーナ)で開催されています。時期は毎年7月に開催されています。
全日本珠算技能競技大会 ★★★★☆
全日本珠算技能競技大会は、全国珠算学校連盟が主催している全国大会です。開催時期は毎年7月第4日曜日に設定されています。全国大会ではありますが、全日本珠算選手権大会やそろばんグランプリジャパンが設けている参加資格さえクリアすれば出場できるオープン大会とは異なり、全国珠算学校連盟に加盟している教室の選手のみ参加できる大会となります。
全日本珠算技能競技大会の様子です。
開催場所は、近年は東京の毎年各会場行われています。その昔は、愛知県犬山市で固定開催されていました。現役No.1珠算名人の土屋選手が活躍した場でもあります。
文部科学省の冠の付いた大会でもあります。
全大阪オープン珠算選手権大会 ★★★★☆
数ある競技大会の中で歴史ある大会のひとつである全大阪オープン珠算選手権大会は、2つの競技が用意されています。一つ目は、掛け算や割り算など制限時間内で計算の正確性を競う総合競技です。上級者は暗算で次々と計算していき、全問正解で1200点満点となります。二つ目は、花形競技である種目別決勝です。全10種目で選抜された10人が競い、各種目1位から3位までにポイントが与えられ、全10種目が終了した時点で合計点が一番多い選手が最優秀選手となります。
全大阪オープン珠算選手権大会の様子です。
会場は、大阪商工会議所内で行われています。大阪珠算協会(大珠協)が主催している全国大会です。昔は大阪周辺の大会でありましたが、大会名にオープンの文字が加わってから全国大会となりました。
全国珠算競技大会 そろばんクリスマスカップ ★★★★☆
日本珠算協会が主催、毎年12月に行われている全国大会です。年末の締めくくりに位置付けられた大会であり、野球で例えるとオールスターゲームのような華やかな雰囲気の大会です。しかしながら参加選手のレベルは相当高く、心して取り組まなければ残念な結果にもなりかねません。他の大会ではあまり見かけない英語読上げ算が採用されている点もクリスマスカップの魅力です。
クリスマスカップはYouTubeでライブ配信も行われていて会場に行けなくても会場の様子が分かる配慮がなされています。
大会は、埼玉県浦和市のロイヤルパインズホテルにて行われています。また、毎年の優勝者へ送られる豪華なレプリカカップは大会の象徴であり、クリスマスカップの品格を際立たせています。
珠算名人位決定戦 ★★★★★
日本珠算連盟の主催による2年に1度行われる珠算界最高峰を競う大会です。全国の高段者による競技は、かけ算、わり算、みとり算、伝票算など7種目で行われ、前回名人を除く全参加者による1回戦の後、成績上位15名に名人を加えた16人が2回戦以降のトーナメント戦で名人位の称号を目指して、計算の速さと正確さを競い合います。
トーナメントでは、1対1の対戦となり、自身の得意種目と対戦相手の苦手種目との駆け引きが楽しめます。全7種目中4種目を先取した方が勝ちとなり、その組の競技は終了します。なお、最初の競技種目のみ抽選により選択し、それ以降は敗者が次の競技種目を選択して競技を行います。同点の場合は、計算速度の速い方が勝ちとなります。
個人対抗の見せる競技として楽しめる競技大会です。近年は、東京都江東区のTOC有明で開催されています。
最近では会場を教室単位とし、各教室をZoomなどのweb会議システムで結んで行われるオンライン競技大会が開催されています。
オンライン大会の詳しい記事はこちらからご覧になれます。