そろばん検定試験

各団体が主催する検定

そろばんの検定には大きく分けて全国珠算教育連盟、日本珠算連盟、全国珠算学校連盟の3つの団体がそれぞれ主催しています。いずれも歴史ある団体で各々難易度も異なりますので、同じ初段取得といっても主催団体によってレベルに大きな違いがあります。連盟の特長として、全国珠算教育連盟は全国にある支部、地区と本部との連携が素晴らしく組織としてとても優れています。日本珠算連盟は各地にある単位連盟と呼ばれる組織ごとに検定以外において意思決定できるのが強みです。全国珠算学校連盟は文部科学省後援の検定が受けられます。組織としては学校認可を受けた教室が集まり現在に至ります。ここではそれぞれの連盟が主催している検定について触れていきたいと思います。




公益社団法人  全国珠算教育連盟

全珠連マーク

通称:全珠連

本部事務局は京都に置かれ、他に東京事務局と全国に各支部があり、北海道のみ6支部が存在する。合計52支部、2事務局で構成されている。主催の検定は、通称「全珠連検定」と呼ばれ三団体の中では出題難易度は易しめである。見取算、見取暗算の桁数はすべて異った状態で出題される。また上の級になるつれ種目数は増えてゆき、2種目~7種目まで対応。暗算をはじめ、伝票算と応用計算、開法が用意されているのが最大の特長といえる。各種目毎に最低合格点に達しなければならず、苦手種目があるとカバーしきれないが、その反面すべてに標準的な力が身につくのはプラスだろう。かけ算・わり算・見取算以外の種目は選択制なので教室のスタイルによっては指導にばらつきが出ることもある。検定内容は以下のとおり。

全珠連 珠算検定試験

  • 10段~初段
  • 準4段~準初段、準1級~準3級
  • 1級~15級まで

全ての級・段において、全ての問題1題10点

  • 検定試験日:段位及び1級~準3級は1・3・5・7・9・11月の年6回実施(4級~15級は毎月の年12回実施)

  • 試験会場:全国各地の連盟が指定する場所(詳しくは受験する都道府県にある支部へ問い合わせしてみると良いです)
<15級~10級>

300点満点、2種目とも100点以上合格
▪見取算A(15題、7分)、見取算B(15題、7分)

<9級>  

300点満点、2種目とも100点以上合格
▪かけ算(15題、7分)、見取算(15題、7分)

<8級~4級> 

450点満点、3種目とも100点以上合格
▪かけ算(15題、7分)、わり算(15題、7分)、見取算(15題、7分) 

<準3級~1級>  

750点満点、5種目とも100点以上合格
▪かけ算(15題、7分)、わり算(15題、7分)、見取算(15題、7分) [以上必須種目] 
▪伝票算(15題、7分)、暗算(15題、3分)、応用計算(15題、10分)[以上から審査により高得点の2種目を選択]

<段位>  

1800点満点、6種目とも480点以上(準初段)~1680点以上(十段)
(各種目300点満点中、各80点で準初段、各100点で初段、以降10点増で昇段、5~10段は20点増で昇段)   
▪かけ算(30題、7分)、わり算(30題、7分)、見取算(30題、7分)[以上必須種目]  
▪伝票算(30題、7分)、暗算(30題、3分)、応用計算(30題、10分)、開法(30題、7分)[以上から審査により高得点の3種目を選択]

全珠連 暗算検定試験

  • 10段~初段
  • 準4段~準初段
  • 1級~10級まで

全ての級・段において、全ての問題1問10点

  • 検定試験日:段位は1・3・5・7・9・11月の年6回実施(1級~10級は毎月の年12回実施)
  • 試験会場:全国各地の連盟が指定する場所(詳しくは受験する都道府県にある支部へ問い合わせしてみると良いです)
<10級~8級> 

400点満点、2種目とも70点以上合格
▪見取暗算A(20題、3分)、見取暗算B(20題、3分)

<7級>

400点満点、2種目とも70点以上合格
▪かけ暗算(20題、3分)、見取暗算(20題、3分)

<6級~1級> 

600点満点、3種目とも100点以上合格
▪かけ算(20題、3分)、わり算(20題、3分)、見取暗算(20題、3分

<段位> 

600点満点、3種目とも210点以上(準初段)~570点以上(十段)
(各種目200点満点中、各70点で準初段、各80点で初段、以降5点増で昇段、4~8段は10点増で昇段、9段~10段は20点増で昇段)   
▪かけ算(40題、3分)、わり算(40題、3分)、見取暗算(40題、3分)  



【全国珠算教育連盟公式サイト】 



https://www.soroban.or.jp/


一般社団法人  日本珠算連盟・日本商工会議所

日珠連マーク

通称:日珠連

事務局は東京丸の内に置かれ、全国各地に日本珠算連盟を母体にし、それに属する団体がある。この団体は単位連盟と称され、基本的には各商工会議所と単位連盟が共同で活動している。商工会議所と単位連盟で競技大会を開催したりと地域によって活動の幅が異なり、独自性もあることから良くも悪くも各地での差が生まれているのが現状だ。主催の検定は、通称「日商検定」や「日珠連検定」と呼ばれ、三団体の中で出題難易度は中程度。見取算と見取暗算の桁数はすべて揃った状態で出題される。得点は種目別ではなく、全体の得点でカウントされるので、制限時間30分以内(珠算能力検定)であればどの問題から解いても良く、時間配分も問わないのが特長。珠算能力検定には、2・6・10月、年3回の商工会議所検定(1級~6級)と基本偶数月に行われる日本珠算連盟検定(段位・準段級・1級~10級)がある。暗算検定及び暗算段位認定試験は全て日本珠算連盟の主催となる。検定内容は以下のとおり。

日珠連・日本商工会議所 珠算能力検定試験

  • 10段~初段
  • 準3段~準初段
  • 1級~10級まで

※全ての級において、みとり算は1題10点、かけ算・わり算は1題5点
※段位は、みとり算は1題10点、かけ算、わり算は1題5点

  • 検定試験日:日本商工会議所検定(1級~6級)は、2・6・10月の年3回実施。日珠連検定(準級及び1級~10級)は、基本偶数月の年6回実施。ただし、段位認定試験(準段も含む)に限り、日本商工会議所検定の2・6・10月と同日に年3回行われる。

  • 試験会場:全国各地の単位連盟が指定する場所(詳しくは受験する地域の商工会議所へ問い合わせしてみると良いです)
<10級・9級>

200点満点

10級:60点以上合格

  9級:120点以上合格

▪みとり算(10題)、かけ算(20題) 2種目通しで20分

<8級・7級>  

200点満点、120点以上合格

▪みとり算(10題)、かけ算(10題)、わり算(10題) 3種目通しで20分

<6級~4級> 

300点満点、210点以上合格

▪みとり算(10題)、かけ算(20題)、わり算(20題) 3種目通しで30分

<3級~1級>  

300点満点、240点以上合格

▪みとり算(10題)、かけ算(20題)、わり算(20題) 3種目通しで30分   

<段位認定試験>  

900点満点、270点以上(準初段)~870点以上(10段)

(各種目300点満点中、各90点で初段、以降10点増で昇段、4~9段は20点増で昇段、10段は30点増で昇段)  

▪かけ算(60題、10分)、わり算(60題、10分)、みとり算(30題、10分)  

日珠連 暗算検定試験

  • 10段~初段
  • 準3段~準初段
  • 1級~10級まで

全ての級において、みとり算は1問10点、かけ算・わり算は1問5点
段位は、みとり暗算は1問10点、かけ暗算、わり暗算は1問5点

  • 検定試験日:日珠連暗算検定(1級~10級)は、基本偶数月の年6回実施。ただし、段位認定試験(準段も含む)に限り、日本商工会議所検定の2・6・10月と同日に年3回行われる。
  • 試験会場:全国各地の単位連盟が指定する場所(詳しくは受験する地域の商工会議所へ問い合わせしてみると良いです)
<10級~8級> 

400点満点、2種目とも70点以上合格
▪見取暗算A(20題、3分)、見取暗算B(20題、3分)

<7級>

400点満点、2種目とも70点以上合格
▪かけ暗算(20題、3分)、見取暗算(20題、3分)

<6級~1級> 

600点満点、3種目とも100点以上合格
▪かけ算(20題、3分)、わり算(20題、3分)、見取暗算(20題、3分)

<段位認定試験> 

600点満点、3種目とも210点以上(準初段)~570点以上(十段)
(各種目200点満点中、各70点で準初段、各80点で初段、以降5点増で昇段、4~8段は10点増で昇段、9段~10段は20点増で昇段)   
▪かけ算(40題、3分)、わり算(40題、3分)、見取暗算(40題、3分)  




【日本珠算連盟公式サイト】 



https://www.soroban.or.jp/


公益社団法人  全国珠算学校連盟

学連マーク

通称:全珠学連 または 学連

全国珠算学校連盟は、文部科学省の後援を受けた検定を施行している珠算団体であり、名古屋に本部事務局、全国各地の40支部で構成されている。古くからは珠算学校認可校の全国組織 として発足したのが始まりであるが、昨今の会員は学校認可校でなくとも加盟している教室が多い。主催の検定は、「全国珠算技能検定」とされ、当連盟主催の全国大会も「全日本珠算技能競技大会」と呼称するがどちらにも共通しているのが「技能」の文字を用いていることである。珠算は訓練により得られる「技能」あるべきだと強く感じられる瞬間でもある。当団体は、通称「学連検定」と呼ばれ、三団体の中で出題難易度は最も難しい。見取算、見取暗算の桁数はすべて異った状態で出題される。 合格基準も各種目最下点が課され、かつ全体の総合得点を超えなければ合格とはならない。3級以上は伝票算も含めた4種目の合計点にて合否を図る。検定内容は以下のとおり。

全珠学連 全国珠算技能検定試験

  • 10段~初段
  • 準1級~準3級
  • 1級~10級まで

全ての級において、乗算、除算は1問5点、見取算、伝票算は1問10点
段位は、乗算、除算は1問5点、見取算、伝票算は1問10点

  • 検定試験日:奇数月の第4日曜日(1・3・5・7・9・11月)の年6回実施

  • 試験会場:全国各地の学校連盟が指定する場所(詳しくは、学連本部事務局または受験する地域の認定教場へ問い合わせしてみると良いです)
<10級~準3級>

300点満点、210点以上合格

(各種目100点満点中、最下点は50点)

▪乗算(20題、10分)、除算(20題、10分)、見取算(10題、8分)

<3級~1級>

400点満点、280点以上合格

(各種目100点満点中、最下点は50点)

▪乗算(20題、10分)、除算(20題、10分)、見取算(10題、8分)、伝票算(10題、8分)

<段位>

800点満点、320点以上(初段)~800点(十段)

(各種目200点満点中、各80点で初段、以降10点増で昇段、8~10段は20点増で昇段)

※種目別点数持ち越し制度あり

▪乗算(40題、10分)、除算(40題、10分)、見取算(20題、8分)、伝票算(20題、8分)

全珠学連 全国暗算技能検定試験

  • 10段~初段
  • 準1級~準3級
  • 1級~10級まで

全ての級において、乗暗算、除暗算は1問5点、見取暗算は1問10点
段位は、乗暗算、除暗算は1問5点、見取暗算は1問10点

  • 検定試験日:奇数月の第4日曜日(1・3・5・7・9・11月)の年6回実施

  • 試験会場:全国各地の学校連盟が指定する場所(詳しくは、学連本部事務局または受験する地域の認定教場へ問い合わせしてみると良いです)
<10級・9級>

450点満点、300点以上合格

(各種目150点満点中、最下点は各100点) 

▪見取暗算 A・B・C(各15題4分、計12分)

<8級~1級>

450点満点、300点以上合格

(各種目150点満点中、最下点は各100点)

▪乗暗算(30題、4分)、除暗算(30題、4分)、見取暗算(15題、4分)

<段位>

900点満点、360点以上(初段)~900点(十段)

(各種目300点満点中、各120点で初段、以降20点増で昇段)

※種目別点数持ち越し制度あり

▪乗暗算(60題、4分)、除暗算(60題、4分)、見取暗算(30題、4分)




【全国珠算学校連盟公式サイト】 



http://shuzan-gakko.com/