失敗しない教室の選び方

とても重要な教室選び

驚異的な計算頭脳を生み出すそろばん学習、その学習効果は世界的にも高く評価されつつあります。その価値を知り、実際にそろばんを習いにいこうと思ったとき、まず最初に考えることは、どこの教室が最適なのか分からないことがあります。ここでは良いそろばん教室の選び方をご紹介いたしますので参考にしていただければ幸いです。

全国には多くのそろばん教室があります。その指導方法、教育理念など、教室のスタイルはさまざまです。検定重視の教室、大会に積極的な教室、ICTを取り入れた教室、読み上げ算やフラッシュ暗算を導入した教室のようにそれぞれ特色があるのは当たり前です。これらはどれが正解とはいえず、大切なのは目的、ゴールが明確であり、子供たちの能力を最大限伸ばすことを目標としている教室が良い教室だといえるでしょう。

当サイトでは、これまで多くの教室を見てきた独自の視点に基づき、優良な教室の取り組み例を紹介させていただきます。

良いそろばん教室の取り組み

1. 暗算を重視している

そろばん教室に通っていても暗算力は必ずしも身につくとは限りません。なぜならば、指導者によってはまったく暗算指導をしていない教室が存在するからです。暗算指導を行っていない教室は、そろばんを弾くことのみに特化していますので、基本的に検定試験も珠算検定しか受けさせてもらえません。

なぜそのような教室が存在するのか?

それは、指導者自身が暗算指導を受けてこなかったからです。ごく稀に指導論として暗算不要を提唱している指導者がいることは否定できませんが、暗算力をつけられる指導力があるならば、迷わず暗算指導は行うものです。そろばんを学習において暗算力を身につけることは、計算スピードにかなりのアドバンテージを得ることになるからです。

暗算力があれば、ちょっとした計算はそろばんを使わずとも答えは出せてしまいます。珠算検定試験においても簡単な問題、競技大会の最初の問題あたりであれば、暗算で解けてしまうのでそろばんには一切触れません。

暗算指導を優先している教室の在籍生徒は、頭の中に玉を浮かべ計算に取り組むことができるようになるので、学習スピードは圧倒的に早くなります。暗算力をつけることは、「頭の構造改革」であり、一度身につけた暗算力は「一生の宝」となりますので、暗算重視の教室を強く勧めします。

暗算指導をしている教室の見極め方ですが、指導者へ直接確認をとるはひとつの方法ですが、他にも事前に以下の確認をしておくと良いでしょう。

1.「フラッシュ暗算」をおこなっているか?

2.「読上げ暗算」をおこなっているか?


3. 珠算検定と暗算検定を比較して暗算検定の級段位が先行している

4. かけ算は両落としで指導しているか?

暗算重視といえども、珠算技能はおろそかにしてはいけない大切な技術です。検定の最高峰である珠算十段、暗算十段を比較しても圧倒的に珠算十段のほうが取得しづらい面があります。その理由は、膨大な桁数を制限時間内に弾ききるには運珠(珠の運び)の速さを問われるからです。つまり珠算十段は、それだけの練習を繰り返し永続的に訓練しなければ取得できない最高の栄誉といえるでしょう。

2. 検定の段位取得者が多い

教室在籍者の珠算検定、暗算検定の取得段位に注目してください。教室の生徒数にもよると思いますが、段位がそこそこ在籍している教室は良い教室といえます。十段の生徒が在籍していれば、より良い教室といえますが、最高位の十段でなくとも五~八段程度を取得している生徒がいるだけでも良い教室の目安になります。逆に3級程度で多くの生徒がやめてしまう教室、1級が教室内最高位であるような教室には一抹の不安を感じるところです。

取得級段位は、教室の実力を表している看板のようなものです。良い指導者は、生徒にあわせた指導ができる多くの引き出しを持っています。この指導力の差は教室レベルに比例しますので、在籍者の取得級段位はひとつの参考にしましょう。

3. 珠算競技大会へ積極的に参加している

そろばん教室について詳しく調べてみると、珠算競技大会に参加している教室、または全く参加していない教室と二極化します。そろばん学習の効果を発揮するにおいて、競技大会へのチャレンジは生徒の成長に欠かせない要素です。

競技大会で得られるメリット

・本番に強くなる力をつける

・競技大会へ向けた練習による早期上達

・順位結果による自分との闘い

競技大会で得られるメリットの重要性がお分かりになったかと思います。地域レベルで行われる競技大会は各地で行われています。気軽に参加できる大会ではありますが、指導者の判断で参加しない教室もあります。競技大会に参加している教室かどうか、入塾前に確認してみると良いでしょう。早期上達を目指すのであれば、競技大会へ参加している教室を選ぶことをお勧めします。

4. 指導者の情熱が高い

人生のなかで誰と出会うかはとても大切なことです。小学校の先生や中学校の先生など、どのような指導者と出会うかは、子どもの将来にも大きく影響を及ぼします。

そろばん教室も他でもなく、全国のそろばん教室には、熱心な指導者が経営している教室が数多くあります。熱心な指導者は、そろばん学習だけに限らず、物事の取り組み方や考え方についても教えてくれることがあります。

また、単純に答えのみを教えるのではなく、なぜそうなったかを考えさせながら指導している教室もあります。教えすぎない教育というのは極めて大切なのではないでしょうか。教室選びのポイントの一つとして、情熱のある指導者が経営している教室をぜひ探してみてください。

5. 教室独自の練習プリントが存在する

そろばん教室では、基本的に教材会社によって作られた教材を使います。教材会社が用意するものは、検定に準拠した内容であったり、運珠などさまざまな問題パターンを考慮して作られているので基本ベースの教材として利用されてています。

ところが、教室によっては別の教材を用意するケースがあります。それは教室独自の練習プリントの存在です。練習プリントを作るにはそれなりの知識と経験が必要です。したがって、知識のある指導者という面では、教室独自の練習プリントを作成している教室には信頼がおけます。

教室独自の練習プリントを使う場面ですが、学習を進めるにおいてつまずくポイントがでてきます。つまずきポイントは生徒によって異なりますが、生徒ごとに適材適所、練習プリントを提供することにより、苦手を克服することができます。このような効果が得られる点においても教室独自の練習プリントが用意されているのは、良い教室だといえる理由の一つでしょう。

6. 教室内の雰囲気に競争意識がある

そろばん学習をより有用にするために忘れてはいけないことがあります。それは、通う教室に競争意識があるかどうかです。この要素はそろばん教室に限らずいえることなのですが、レベルアップを図るためには、切磋琢磨できるライバルが必要です。そのライバルに引っ張られ、競争意識の高い環境のなか、各々の実力は底上げされていきます。

そろばん教室のなかには、まったりしている教室もちらほら見受けられます。のんびりとした空気間で習わせたいのであればまったく問題ないのですが、レベルアップを目的と考えているのであればそういった教室は避けるべきです。競争意識のある教室の生徒レベルは高く設定されていて、そういった場に身を置くことで自身の成長を促進できるメリットがあります。もし、そろばん学習に費用対効果を求めるのであれば、競争意識の高い教室を選ぶことをお勧めします。

7. 指導者が積極的に勉強会へ参加している

珠算業界には、指導者の情報交換やスキルアップのための勉強会が用意されています。勉強会が開催されるたび、より質の高い指導を求め、時間の許す限り勉強会に参加している指導者は多いものです。勉強会で最新の指導法を学ぶことも指導者にとってプラスなことなのですが、絶えず情報収集を怠らない前向きな姿勢は指導力においても期待がもてます。

8. 営業時間が長い

そろばん教室を調べてみると分かるのですが、営業している時間にばらつきがあります。なかには19時には閉まっている教室もあります。逆に21時頃まで開けている教室は、学習塾など他の習い事と並行して学べる時間が確保できるメリットがあります。

長く開けているだけ練習時間を確保できるので、そのような教室で習っている生徒は上達しやすいですし、実際にそのような教室に在籍している生徒のほうが技術レベルが高い傾向にあります。また、平日以外にも土曜日、日曜日を特別練習として開放している教室も多くあり、特別練習を設けている教室に在籍している生徒も技術レベルが高い傾向にあります。

そろばん学習は練習時間と技術向上は比例します。一週間単位でどれだけの時間を確保できるかを考えてみてください。もし確保できれば必ず結果はついてきます。

9. 保護者対応がしっかりできている

保護者に対してきちっとした説明ができている教室は、教室運営の理念がまとまっている教室といえます。そのような教室は、保護者の質問に対しても教室理念に基づき、しっかりと明確に答えることができます。

回答によっては保護者のイメージと合わないケースもありますが、保護者側も教室理念に同意できるか否かを考えたうえで通塾すれば、いわゆるモンスターペアレンツにはならないはずです。同意したのであれば指導者に一任する必要がありますし、そうしなければ指導者も困惑してしまうことでしょう。逆に理念がまったくない教室に大切なお子さんを預けることは、一種の冒険といえます。指導者の考え方をよく理解したうえで教室を選ぶと良いでしょう。

10. 指導者自身が高段位取得者

指導者のなかには、珠算十段、暗算十段という輝かしい実績の持ち主がいます。十段取得は全体の1%程度であり、すべての頂点といえます。この実績がある指導者が必ずしも優秀な指導者とは決めつけられませんが、持ち前の暗算力を武器に採点を高速で行うことできるため授業時間効率のうえで優位に働きます。十段でなくても、指導者が段位の持ち主であれば高速採点は可能です。


いかがでしたでしょうか?
そろばん教室を選ぶ基準はさまざまありますが、ご紹介した10項目のうち、出来るだけ多く当てはまる教室を選べば教室選びは成功といえます。あとは通塾日数を確保さえできれば、かなりの上達は見込めるはずです。

そろばん学習は、集中力・習慣力・時間管理能力が身につきますので、学力の原点としてしっかりとマスターしておいて損はない習い事です。あとは続けることが最大の強みになりますので最低でも6年以上は続けることをお勧めします。

準備が整いましたら、そろばんの世界を十分に体験してみてください。そこには素晴らしい世界が待っています。

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